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応用脳科学アカデミーアドバンスコース「脳とAI」第2回(西本先生・長尾先生・大森先生)



タイトル「日常を支える脳内知覚・認知情報表現」

講師紹介

西本 伸志(にしもと しんじ)先生

  • 西本先生 写真
    【現職】
      国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 主任研究員
      大阪大学 大学院医学系研究科 招へい教授
      大阪大学 大学院生命機能研究科 招へい教授
    【経歴】
    • 2000年 大阪大学 基礎工学部 生物工学分野 飛び級中退
    • 2005年 大阪大学 大学院基礎工学研究科 博士後期課程修了
    • 2005年-2013年カリフォルニア大学バークレー校 ヘレン・ウィルス神経科学研究所
      博士研究員/アソシエート・スペシャリスト
    • 2013年-現在国立研究開発法人 情報通信研究機構
      脳情報通信融合研究センター 主任研究員
    • 2013年- 現在大阪大学 大学院生命機能研究科 招へい准教授(後に招へい教授)
    • 2015年- 現在大阪大学 大学院医学系研究科 招へい教授
  • 【研究概要】

    自然な知覚・認知条件下における脳活動を説明する予測モデルの構築を通じ、脳神経情報処理の定量的理解を進める。また、予測モデルを応用することで脳情報デコーディングのための基盤技術を開発する。

  • 【主な業績】
    • Nishimoto S, Vu AT, Naselaris T, Benjamini Y, Yu B, Gallant JL. Reconstructing visual experiences from brain activity evoked by natural movies. Current Biology 21(19): 1641-1646 (2011)
    • Huth AG, Nishimoto, S, Vu AT, Gallant JL. A continuous semantic space describes the representation of thousands of object and action categories across the human brain. Neuron 76(6): 1210-1224 (2012)
    • Çukur T, Nishimoto S, Huth AG, Gallant JL. Attention during natural vision warps semantic representation across the human brain. Nature Neuroscience 16(6): 763-770 (2013)
    • Nishida S., Nishimoto S. Decoding naturalistic experiences from human brain activity via distributed representations of words, NeuroImage 180:232-242 (2018)
    • Nakai T., Nishimoto S. Quantitative models reveal the organization of diverse cognitive functions in the brain. Nature Communications 11:1142 (2020)

開催概要

講義内容
私たちの自然な日常生活は、外界から得られる多様で複雑な情報を処理し、合目的的な行動を生み出す精緻な脳機能によって成立しています。近年の脳神経活動計測技術およびその解析技術の発展により、このような自然で複雑な日常を支える脳内情報表現を定量的に理解するための基盤が成立しつつあります。またこれらの発展の一部は、昨今の進展が著しい機械学習・人工知能技術の発展とも軌を一にしています。本講演では、私たちが進めている研究を中心に、日常を司る脳機能研究の進展やその応用可能性についてご紹介します。
日時
2021年2月5日(金)13:00~17:50(12:40より受付開始)
※西本先生の講義は、13:00~14:10です。
場所
NTTデータ経営研究所(永田町)

JA共済ビルのエントランスフロアにて受付をお済ませいただいた後、左側のエレベーターにて9階までお越しください。
9階エレベーターホールの案内板が設置されている側の扉からお入りいただき右手突き当りまでお進みください。突き当り扉奥に応用脳科学アカデミー受付がございます。

お問い合わせ先
本アカデミーに関するご質問等は、応用脳科学コンソーシアム事務局ホームページの ▶お問い合わせフォームより、お問い合わせください。


タイトル「深層学習を説明するAIとは?」

講師紹介

長尾 智晴(ながお ともはる)先生

  • 長尾先生 写真
    【現職】
      横浜国立大学 大学院環境情報研究院 教授
      YNU人工知能研究拠点 拠点長
    【経歴】
      • 東京工業大学 総合理工学研究科博士課程後期中退(助手就任のため)。90年博士号取得。同大学工学部附属像情報工学研究施設助手、助教授を経て、01年より現職。横浜国立大学発ベンチャー(株)マシンインテリジェンス取締役CTOを兼務。多数の企業との共同研究など、産学官連携に尽力中。

      所属学会:電子情報通信学会、情報処理学会、電気学会、人工知能学会、計測自動制御学会、映像情報メディア学会、進化計算学会、進化経済学会、日本ロボット学会、日本視覚学会、医用画像情報学会、IEEEなど。

  • 【研究概要】

    進化計算法に基づく進化的機械学習をベースにして、画像・音声処理、視知覚情報処理、分散人工知能、神経回路網・並列分散処理、進化計算法、金融工学、ロボティクス、マンマシンインタフェース、医工連携工学、感性情報処理など、人と機械の知能に関する広範囲な学際領域を研究対象としている。

  • 【主な業績】
    • 論文・国際会議・学会発表多数。著書多数。
    • 【最近の特許】
    • ニューラルネットワークシステム、機械学習方法及びプログラム(浸透学習法)(PCT/JP2018/028633)
    • 説明文生成装置、説明文書作成方法およびプログラム(特許6439211)
    • ほか

開催概要

講義内容
現在,機械学習法として深層学習(ディープラーニング)が注目されており,企業の業務への適用が検討されていますが,構造の最適化が必要,処理がブラックボックスになって説明困難,多数の学習データが必要,などの課題があり,実用化は進んでいるとは言えない状況です.特に,処理内容が説明できないことが問題となっており,「説明できるAI」についての関心が高まっています.そこで本講義では,深層学習を説明しようとするいくつかの既存研究をご紹介した後,長尾らが進めている進化計算法をベースにした「人と共に進化するAI基盤技術」である“進化的機械知能”を用いて深層学習などの機械学習を説明するとともに,人とコラボしながら人と機械が相互に知能を高め合う最新の手法をご紹介します.
日時
2021年2月5日(金)13:00~17:50(12:40より受付開始)
※長尾先生の講義は、14:20~15:30です。
場所
NTTデータ経営研究所(永田町)

JA共済ビルのエントランスフロアにて受付をお済ませいただいた後、左側のエレベーターにて9階までお越しください。
9階エレベーターホールの案内板が設置されている側の扉からお入りいただき右手突き当りまでお進みください。突き当り扉奥に応用脳科学アカデミー受付がございます。

お問い合わせ先
本アカデミーに関するご質問等は、応用脳科学コンソーシアム事務局ホームページの ▶お問い合わせフォームより、お問い合わせください。


タイトル「価値にもとづく意識的・無意識的な推論の脳アーキテクチャ」

講師紹介

大森 隆司(おおもり たかし)先生

  • 大森先生 写真
    【現職】
      玉川大学工学部/脳科学研究所/学術研究所 教授
    【経歴】
    • 1978年3月 東京大学工学部計数工学科卒業
    • 1980年3月 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
    • 1981年4月 東京大学工学部 助手(1986年3月まで)
    • 1986年4月 東京農工大学工学部 講師・助教授
    • 1995年4月 東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科 助教授
    • 1998年7月 東京農工大学工学部 教授
    • 2000年5月 北海道大学大学院工学研究科 教授
    • 2004年4月 北海道大学大学院情報科学研究科 教授
    • 2006年4月 玉川大学学術研究所 教授
    • 2007年4月 玉川大学工学部・脳科学研究所 教授
    • 2015年4月-2017年3月 日本認知科学会 会長
    • 2017年4月-2019年3月 日本神経回路学会 会長
  • 【研究概要】

    人間の知的機能や心の機能についての脳での実現メカニズムを、情報論的な立場から議論し、工学的な手段で実現できるレベルでの理解と実現を目指している。

  • 【主な業績】
    • 長田悠吾,石川 悟,大森隆司,森川幸治:意図推定に基づく行動決定戦略の動的選択による協調行動の計算モデル化,認知科学,Vol.17,No.2,pp.270-286,2010
    • 岩崎安希子, 下斗米貴之, 阿部香澄, 中村友昭, 長井隆行, 大森隆司: 遊びロボットによる子どもの性格傾向の推定に関する研究, 日本感性工学会論文誌, 第12巻, 1号, pp.219-227, 2013
    • 高橋英之, 大森隆司:社会認知における「社会的思い込み効果」の役割とその脳内メカニズム, 認知科学,Vol.18,No.1, pp138-157,2011
    • Miyata M., Omori T. : Modeling emotion and inference as a value calculation system, BICA2017, 2017
    • Takahashi H., IZUMA, Matsumoto M.,Matsumoto K., Omori T. : The anterior insula tracks behavioral entropy during an interpersonal competitive game, PLOS ONE,2015
    • Miyata M., Omori T. : Emergence of symbolic inference based on value-driven intuitive inference via associative memory, BICA 2018
    • 宮田,大森:価値に駆動された連想記憶に基づく人の推論過程の統合モデルの提案,知能と情報Vol.31,No.3,pp.712-721,2019
    • 大森,宮田:ヒト脳にシンボル的な思考を生み出す脳アーキテクチャについて,人工知能学会研究資料 SIG-AGI-014-07, 人工知能学会,2020

開催概要

講義内容

人間の行動が広義の価値知覚に駆動されるということは認知科学,行動経済学などで幅広く知られた事実である.価値に導かれる点は思考も同様であろう.古典的AIでは,推論を離散的な事象の間のゴール探索と定義し,多くの論理様の推論手法を生み出してきた.また最近のNNは,試行錯誤と入力データの連続空間中での関数近似により,強化学習などの価値最大化のための行動決定を実現している.

しかし人の思考はそれらでは説明が難しい.人の思考には,瞬間的に判断する直観的思考と,意識的に推論の段階を踏む論理的思考があると言われる.特に後者は意識に関わる点で興味深いが,それが脳でいかに実現されるかという点については,現時点では理論は少ない.

本研究では,意識の脳メカニズムとしてGlobal Workspace Theory(GWT)を想定し,その最も単純化した計算モデルとしての連想記憶に注目する.連想記憶は第二次NNブームで盛んに研究されたモデルである.最近は注目されていないが,認知的な機能を容易に実現可能であり,現代のAIと組み合わせることでの発展の余地が大きいと考える.

本講演では,人の推論とAIの推論の関係を俯瞰し,現代のAIに欠けている論理的な思考のメカニズムとしての連想記憶と価値認識機構の組み合わせを紹介し,そのモデルによる直観的推論と論理的推論の動的組み合わせによる価値探索のシミュレーションを示す.

日時
2021年2月5日(金)13:00~17:50(12:40より受付開始)
※大森先生の講義は、15:40~16:50です。
場所
NTTデータ経営研究所(永田町)

JA共済ビルのエントランスフロアにて受付をお済ませいただいた後、左側のエレベーターにて9階までお越しください。
9階エレベーターホールの案内板が設置されている側の扉からお入りいただき右手突き当りまでお進みください。突き当り扉奥に応用脳科学アカデミー受付がございます。

お問い合わせ先
本アカデミーに関するご質問等は、応用脳科学コンソーシアム事務局ホームページの ▶お問い合わせフォームより、お問い合わせください。

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