量子科学と脳科学の融合~AI時代ゆえに求められる新たな脳科学のスキーム~

応用脳科学コンソーシアム(CAN) 2025アニュアルシンポジウム
(随時情報更新します)

量子科学と脳科学の融合
~AI時代ゆえに求められる新たな脳科学のスキーム~

生成 AI の進化は目を見張るものがあり、急速に私たちの社会生活にその影響が拡散している。このような AI 全盛時代において、次世代科学技術として、量子科学が注目されている。「量子」という言葉を冠した科学技術は、量子力学をはじめとして、量子情報科学、量子計算論、量子コンピュータ、量子生物学、等々、様々であるが、とりわけ量子情報科学は新しい情報革命の中心となると言われている。実際、米国では National Quantum Initiative(NQI:国家量子イニシアティブ法)が成立し、産学官による量子経済開発コンソーシアム(QED-C)が組成されている。複雑な脳情報ネットワークシステムの研究を推進するうえでも量子科学は欠くことができない科学技術となっていくことは明白であり、その将来像を視野に入れ、しっかりと取り組む必要がある。本シンポジウムでは、「量子科学と脳科学の融合」と題して、素人には理解しがたくとっつきにくい「量子」を可能な限りわかりやすく、脳科学と関連づけて考えるとともに、その将来的可能性を探る。

開催場所:JA共済ビル カンファレンスホール(千代田区平河町 地図)&オンライン

参 加 費:無料

申  込: https://forms.office.com/r/jQuBNRZuDx

※お申込み後のご変更(会場→オンライン、懇親会参加→不参加など)は以下よりご連絡ください。
https://forms.office.com/r/wi8AFRifU6

申込締切:会場参加申込締切:2025年11月25日(月)24:00
     オンライン参加申込締切:2025年12月1日(月)24:00

定 員:500名 (オンライン+会場。会場お申込多数の場合は抽選)

主催:一般社団法人応用脳科学コンソーシアム(Consortium for Applied Neuroscience; CAN)

後援:TBD

協賛: 株式会社NTTデータ経営研究所


<ご登壇者>

基調講演1: 理化学研究所 脳神経科学研究センター 脳型知能理論研究ユニット ユニットリーダー/京都大学 連携准教授 磯村 拓哉先生

脳型知能理論研究ユニットでは、脳の知能の普遍的な特性を数学的に記述する理論の構築を行っている。生物は、脳内の生成モデル(内部モデル)を最適化することで感覚入力の背後にあるダイナミクスや原因を推論し、自らの行動戦略を周囲の環境に適応させることができると考えられているが、我々は、神経回路やシナプス可塑性がこれらの能力をどのように実現しているのかを明らかにするため数理手法を用いた研究を行っている。特に、既存の人工知能に対して生物の知能が優れている点を数理的に理解することを目指す。
文科省科研費学術変革領域(A)「予測と行動の統一理論の開拓と検証」(2023 ~ 2027)領域代表

基調講演2: ZEN 大学 知能情報社会学部 教授 西郷 甲矢人先生

専門は数理物理学(量子場の数理)および非可換確率論であるが、圏論への造詣も深く、これらの理論を基盤に、近年ではその探求領域を数学・物理学のみならず認知科学や意識の問題へと広げている。
中でも、量子論の数学的構造を用いて認知現象を記述しようとする「量子認知」や、主観的経験の質(クオリア)を、それらがなす構造を通じて解明しようとする「クオリア構造」アプローチへの貢献などが注目されはじめている。
『〈現実〉とは何か』(筑摩書房、田口茂氏との共著)、『圏論の道案内』(技術評論社、能美十三氏との共著)など著書多数。

基調講演3: 量子科学技術研究開発機構 量子生命科学研究所 量子認知脳科学チーム チームリーダー、千葉大学連携教授/東北大学客員教授 山田 真希子先生

量子論的視点から人間の心と脳のはたらきを再定義する「量子論的認知神経科学」の構築に取り組んでいる。神経活動や認知、感情、意識といった心のプロセスを、観測や関係性といった量子論に由来する概念をもとに理論的に探究し、人間の内的経験の科学的理解をめざす。現在ムーンショット型研究開発事業・目標9「逆境の中でも前向きに生きられる社会の実現」のプロジェクトマネージャーとして、困難に直面する人々の心のレジリエンスや回復力を支える新しい科学的基盤と社会実装のかたちを模索している。物理学・神経科学・心理学・哲学を横断しながら、人と人、人と社会のあいだに生まれる“ 心の現象” の理解に挑んでいる。

<来賓ご挨拶>

内閣審議官内閣府科学技術・イノベーション推進事務局長統括官( 人工知能等担当) 福永 哲郎氏

<パネル討論ご登壇>

経済産業省 イノベーション・環境局 イノベーション政策課長/量子産業室長  武田 伸二郎氏

文部科学省 研究振興局 ライフサイエンス課長 倉田 佳奈江氏
 

総務省国際戦略局技術政策課研究推進室長 大野 誠司氏

<プログラム>

シンポジウムフライヤーはこちらからダウンロードいただけます。
https://www.can-neuro.org/pdf/2025CAN_annualsymposium.pdf


お問い合わせ先:CAN事務局 can@can-neuro.org