2025CANキックオフシンポジウムのご案内と神経オルガノイド解説第二回「急成長する神経オルガノイド市場 ―研究から産業へ―」
先週のメールマガジンでご紹介した「(神経)オルガノイド」は、今、ビジネスの世界にも大きな波を起こしつつあります。
~神経オルガノイド解説第一回「試験管の中の脳?神経オルガノイドの基礎と可能性」~
https://www.can-neuro.org/news/whatisbrainorganoid_1/
第二回「急成長する神経オルガノイド市場 ―研究から産業へ―」
2010年ごろまでオルガノイド関連の学術論文は年間数十本でしたが、2010年代から指数関数的に論文数が増加し、2024年には約4,000本が発表されています。その中でも、脳・神経系の論文の占める割合が急速に伸びています。
これはアカデミアに閉じた研究トレンドではありません。論文数の急増と呼応してオルガノイドと関連した特許出願数もハイペースで伸び続けており、1年あたりの出願数はこの15年で165倍になりました。脳・神経系オルガノイド関連の出願件数も急速に増え続けています。大手製薬企業から新興バイオテック企業まで、多くの企業がこの技術の商業的可能性に投資を始めています。
初期のオルガノイド関連研究は基礎研究が中心でしたが、今ではがん治療の個別化や新薬開発の効率化など、臨床応用に向けた研究が加速しています。さらに神経オルガノイドは、医療・創薬だけでなく、AIやロボティクスとの融合によって、私たちの想像を超える新産業を生み出す可能性を秘めています。
次回は実用研究の中でも特に期待されている医療・創薬への応用について紹介させて頂き、最終回ではAIとの融合可能性について探ります。
5月20日(火)開催のキックオフシンポジウムでは、世界的に注目されている神経オルガノイド分野と計算論的神経科学分野を牽引する先生方が一堂に会し基調講演およびパネル討論を行います。
シンポジウムの参加費は無料です(懇親会のご参加は4,000円)。是非下記リンクからお申し込みください。
脳科学の新たな地平線、ぜひ一緒に覗いてみましょう!