SIGについて

応用脳科学Special Interest Group(SIG)

各SIGに特に関心のあるビジネスパーソンと研究者が議論できる場

新たなビジネスシーズの発掘を目指した会員企業と研究者のディスカッションの場として2021年度に設置されたSIGを、2022年度は応用脳科学アカデミーのアドバンスコースの延長線上に位置づけました。

各SIGに関心をお持ちのビジネスパーソン(参加社数・人数に上限があります)と研究者による産業応用の可能性を議論する場です。また会員企業のご要望があり、かつ複数の会員企業の参加が得られれば、新規SIGの設置を検討します。

事業性が見込まれるSIGテーマは将来的にR&D研究会にランクアップし、事業活用に向けた実験などを実施します。一方、時期尚早もしくは事業性が低いと判断された場合は翌年度は廃止または休止となる可能性もあります。

アカデミーとSIGの関係

2022年度開催予定のSIG

脳科学で考えるインクルージョンSIG

背景

  • さまざまな要因により障がい者が増加する中、進まない障がい者雇用
  • 障がい者の持つ潜在能力の活用不足、差別や偏見、不十分な環境サポートが障がい者のインクルージョンを阻害
  • 世界の有力企業約500社が障がい者インクルージョンに向けて結束「The Valuable 500」
  • 次世代SDGsへの取組を通じた企業の業績向上には障がい者の潜在能力活用が必須

活動内容

  • 障がい者の潜在能力の解明と活用法の検討
  • 差別や偏見の解消方法の検討
  • 障がいを補う方法の検討
脳科学で考えるインクルージョン社会SIGの全体スキーム

実施体制

シラバス(ご登壇者敬称略)

自由エネルギー原理の産業応用SIG

背景

  • 自由エネルギー原理とは、カール・フリストンが提唱する人間の認知や思考、意思決定、発達など、推論システムとしての脳がもつさまざまな機能を理解するための脳の情報理論。数式により記述でき、ニューラルネットワークでの処理として表すことが可能
  • 同理論を用いて人間の多様な脳機能を説明できる可能性があり、神経科学だけでなく心理学、物理学、情報科学、哲学などさまざまな分野の研究者が注目

活動内容

  • 自由エネルギー原理の現状理解と課題の整理
  • 参加企業の事業や研究開発への自由エネルギー原理の応用場面の検討
  • 応用場面における推論システムとしてのモデル化に関する可能性の検討
自由エネルギー原理の概念図(出典:脳科学辞典)

体制

AIによる人間の創造性支援SIG

背景

  • 現状では、AIの発展に伴って人間にしかできないものとして「創造性」のある仕事をどのように行うか、創造的な組織をどのようにつくるかという取り組みが主。今後は、創造的な取り組みのプロセスにどのようにAIを活用していくのか、どのようなAIが必要とされるのかという視点が必要

活動内容(予定)

  • チームや組織の創造性に対して脳情報やAIを活用することに関する可能性や関連する研究、取り組みについて専門家から話題提供いただき、参加者間でその応用可能性について協議を行う。
  • 実際にデモ的な企画・開発プロセスに対する脳情報を計測し、以下のような観点で検証を行う。
    • 実際の場面でどのレベルのデバイスでどの程度の精度の計測ができるか(医療用脳波計、簡易脳波計など)
    • どういった心的表象が精度高く計測できるか(共感、コメント欲求、違和感、関心度など)
    • 実際の現場で活用しやすいパラダイムは何か(個人ごとの調整の要否、ラベル付け手法など)

対象ユースケース:言語化できない心的表象の可視化

実施体制

<AIによる人間の創造性支援SIG参加に際しての注意事項>
※上記の通り、簡単な予備実験を行う可能性があるため、そういった活動にも積極的にご参加いただける方を対象とさせていただきます(遠方からのご参加やコロナ禍などで現地参加のスケジュールが合わない場合などはその限りではありません)。
※本SIGは実験機器や解析体制との兼ね合いで2023年度にまたがって実施する可能性がございます。2023年度の会員種別によっては途中までしか参加できない可能性がある旨ご了承ください。