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応用脳科学アカデミー

アドバンス 2021年度

ヒトは美味しさをどう感じているのか:日下部 裕子(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 グループ長補佐)

食品を口に入れた時に引き起こされる感覚は、ひとくくりに「味」と表現されてしまうことが多いですが、実際には味、香り、食感、温度など様々な感覚が関与しています。また、「味」に対する私たちの体の反応は、単に味の種類やおいしい・まずいを知覚するだけではなく、唾液が分泌されたり消化器が動いたりといった生理応答も引き起こされます。本講義では、味覚を中心に、摂食により口腔にどのように刺激が入力されるか、その種類と相互作用について一緒に考えていきたいと思います。また、入力した刺激が身体にどのようにアウトプットされるかについても唾液分泌を中心に紹介いたします。

講師

日下部 裕子 先生
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 グループ長補佐

日時

2021年9月30日(木)13:00~17:30(12:40より受付開始)
※日下部先生の講義は、15:40~16:50です。

場所

オンライン開催

お問い合せ先

本アカデミーに関するご質問等は、 「各種お問い合わせフォーム」 より、お問い合わせください。

講師紹介

日下部 裕子(くさかべ ゆうこ)先生

現職

  • 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 グループ長補佐

経歴

  • 1998年 – 2001年 農林水産省 食品総合研究所 研究員
  • 2001年 – 2004年 独立行政法人 食品総合研究所 研究員
  • 2004年 – 2006年 独立行政法人 食品総合研究所 主任研究官
  • 2006年 – 2015年 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品機能研究領域 食認知科学ユニット ユニット長
  • 2015年 – 2021年 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 食品健康機能研究領域 感覚機能解析ユニット ユニット長
  • 2021年 – 現在 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 食品健康機能研究領域 健康・感覚グループ グループ長補佐

研究概要

味を受け取る仕組みについて20年以上関わっています。基礎研究として、甘味受容体を構成する分子を世界に先駆けて同定し、その機能解析を行っています。このような基礎研究を活かした応用研究として、企業や大学の方が保有する食品素材と味の関係についての研究も進めています。また、大学非常勤講師やセミナー講師などの活動を通して、味覚について一般の方々にも理解して頂くことを目指しています。

主な業績

  • Mental representation of domestic cooking operations among Japanese consumers. Yuko Minami, Yuko Minami, Yasushi Kyutoku, Masako Okamoto, Yuko Kusakabe, Takeshi Koizumi, Ippeita Dan. International Journal of Gastronomy and Food Science. 13 38 – 46 2018年10月1日
  • Taste of breath: the temporal order of taste and smell synchronized with breathing as a determinant for taste and olfactory integration. Yuya Kakutani, Takuji Narumi, Tatsu Kobayakawa, Takayuki Kawai, Yuko Kusakabe, Satomi Kunieda, Yuji Wada. SCIENTIFIC REPORTS 7(1) 8922 2017年8月
  • Estimation of Subjective Internal Browning Severity Ratings for Scanned Images of Fuji Apples. Kazuya Matsubara, Satoshi Kasai, Tomohiro Masuda, Toshihiko Shoji, Fumiyo Hayakawa, Yukari Kazami, Akifumi Ikehata, Masatoshi Yosiumura, Yuko Kusakabe, Yuji Wada. FOOD SCIENCE AND TECHNOLOGY RESEARCH 23(4) 545 – 549 2017年7月
  • Structural basis for perception of diverse chemical substances by T1r taste receptors. Nipawan Nuemket, Norihisa Yasui, Yuko Kusakabe, Yukiyo Nomura, Nanako Atsumi, Shuji Akiyama, Eriko Nango, Yukinari Kato, Mika K. Kaneko, Junichi Takagi, Maiko Hosotani, Atsuko Yamashita. NATURE COMMUNICATIONS 8 15530 2017年5月
  • Taste substance binding elicits conformational change of taste receptor T1r heterodimer extracellular domains. Eriko Nango, Shuji Akiyama, Saori Maki-Yonekura, Yuji Ashikawa, Yuko Kusakabe, Elena Krayukhina, Takahiro Maruno, Susumu Uchiyama, Nipawan Nuemket, Koji Yonekura, Madoka Shimizu, Nanako Atsumi, Norihisa Yasui, Takaaki Hikima, Masaki Yamamoto, Yuji Kobayashi, Atsuko Yamashita. SCIENTIFIC REPORTS 6 25745 2016年5月
             

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