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応用脳科学アカデミー

     

ヒトは美味しさをどう感じているのか:日下部 裕子(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 グループ長補佐)

食品を口に入れた時に引き起こされる感覚は、ひとくくりに「味」と表現されてしまうことが多いですが、実際には味、香り、食感、温度など様々な感覚が関与しています。また、「味」に対する私たちの体の反応は、単に味の種類やおいしい・...

感覚情報統合とマグニチュード知覚:四本 裕子(東京大学 大学院 総合文化研究科 教授)

脳には視覚・聴覚などの感覚知覚に特化した領域が存在する。一方で、時間の知覚は複数の感覚入力が関与する複合的な知覚であり、その単位もミリ秒から年までと幅広い。そのため、時間知覚には複数の脳領域からなるネットワークが関与し、...

認知・行動の無意識的側面と社会への応用:渡邊 克巳(早稲田大学 理工学術院 教授)

脳は外界からの情報入力から中枢神経系を経て行動を発現させるまでの情報処理を驚くほどの速さで行っているが、外界の情報は膨大かつ曖昧であり、脳の能力も世界を正確に表現するには絶対的に不足しているように思われる。にもかかわらず...

記憶と潜在意識下の脳機能:井ノ口 馨(富山大学 学術研究部 医学系 卓越教授)

本講義では、脳の情報処理のメカニズムをわかりやすく解説すると同時に、「潜在意識下の脳の活動とその機能に関する最新の研究成果」をお話しします。 睡眠中やリラックスしているときなどに独創的なアイデアなどが出やすいことは昔から...

生活を豊かにするポジティブ感情に迫る:NAWA Norberto Eiji(国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター脳機能解析研究室 主任研究員)

我々は日常生活の中で、様々な場面においてあらゆる感情を体験しながら日々を送っています。人間は喜びや悲しみを伴う出来事を、そうでないものより鮮明に記憶できます。また、過去の出来事を思い出した際に、連想される感情を改めて味わ...

実験消費者心理学:有賀 敦紀(中央大学 文学部 教授)

消費者の知覚や記憶、選好や意思決定は人間の認知プロセスそのものであるため、消費者行動を科学的に理解するためには認知心理学的アプローチが有用である。本講義では、まず認知心理学の基本的考え方を解説し、消費者の認知特性を考慮し...

ワーキングシニアの心理行動特性:老いに適応するプロセス :増本 康平(神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 教授)

加齢とともに様々な機能が低下しますが,多くの人が定年を過ぎても働きたいと考えています。加齢に伴う身体機能や認知機能の低下による損失を最小限にし,老いに適応し,生涯にわたる発達と幸福な老い(well-being)を実現する...

個性の脳科学ー環境との相互作用による社会性の形成ー:松田 哲也(玉川大学 脳科学研究所 大学院脳科学研究科 教授)

私たちは、脳内で表象された感覚を認知する際に、記憶を使って理解する。これは、既知の情報を用いて理解できれば対象の情報量が削減でき、省エネで認知することが可能となるためである。ただし、この記憶は、単なる言語的な記憶だけでな...

褒めとwell-being:脳科学からのアプローチ 定藤 規弘(立命館大学 総合科学技術研究機構 教授(特別招聘研究教員))

ヒトの社会は、血のつながらないヒトとヒトとの間の役割分担で成り立っています。ここで大切なのは、他人のためにみずから行動すること(向社会行動)です。この向社会行動が起こる理由のひとつとして、他人に「ほめられる」ことがありま...

生成系AIと人間の創造性:河島 茂生(青山学院大学 准教授)

この講演では,まず創造性の定義や類型,段階などに関する代表的な議論を紹介しながら,生き物の特性や,ヒトとテクノロジーとの共変化について取り上げていきます。そのあと,AI等の先端技術と創造性との関係について概説します。人が...