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応用脳科学アカデミー

     

2025年度

感覚ダイバーシティを考慮したインクルーシブデザインの推進:小山 慎一(筑波大学 芸術系 教授)

 これまで感覚ダイバーシティ・感覚過敏の多くは見過ごされ、社会的にはネガティブな事象として扱われてきました。当事者やその家族は生きづらさを強いられてきました。しかし、感覚ダイバーシティ・感覚過敏を科学として取り扱うことで...

脳情報から読み解く匂い知覚 ~文脈の影響と潜在的な好み~:奥村俊樹(情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室 有期研究員)

匂いの感じ方は、匂い分子の違いだけでなく、注意や文脈など様々な影響を受けます。また、匂いの印象を主観的に正確に評価することは、必ずしも簡単ではありません。このような「曖昧な」匂いの感覚を、脳の情報から読み解こうとする試み...

神経美学 – 美と芸術の脳科学 -:石津 智大(関西大学 文学部 心理学専修 教授)

わたしたちの毎日を豊かに彩る感性と芸術。一見、脳科学とは遠くはなれた領域に思えますが、知覚の探求と精神のはたらきにかかわろうと試みている点では、脳科学とおなじ目的を共有し、深い関係性があると言えます。神経美学とは、認知神...

ダイバーシティの脳科学:個性の活かし方と支え方:守田知代(情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳情報通信融合研究室 主任研究員)

現在、性別・年齢・文化的背景・障がいの有無など、多様な特性を持つ人々が個性を発揮しながら共に生きる「ダイバーシティ(多様性)」の実現が強く求められています。こうした多様性を真に理解し、活かすためには、その背後にある神経メ...

日常に近い状態での脳波計測と社会展開:成瀬 康(国立研究開発法人情報通信研究機構 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室 室長)

これまでにジェルを必要としない簡易なウェアラブル脳波計を開発してきました。これを用いることで、病院や研究室を飛び出した日常環境において脳波計測を実現できます。病院や研究室を飛び出した応用を想定した研究として、脳波を用いた...

2025年 キックオフシンポジウム:神経オルガノイド VS 計算論的神経科学~AI全盛時代に拓くWetとDryの融合から生まれる新たなサイエンスの未来~ 開催レポート

2025年5月20日、JA共済ビルにおいて、開催された応用脳科学コンソーシアム2025年度キックオフシンポジウム「神経オルガノイド VS 計算論的神経科学~AI全盛時代に拓くWetとDryの融合から生まれる新たなサイエン...

誤情報対策に与える認知バイアスの影響:田中 優子(国立大学法人名古屋工業大学 基礎類 教授)

人は誤情報を容易に信じる一方で,一度受け入れられた誤情報の影響を訂正情報によって事後的に緩和することは容易ではありません。この背後には,複雑な心理的メカニズムが存在します。ソーシャルメディアなどで迅速・広範に拡散する誤情...

認知・行動・判断の無意識的側面:渡邊 克巳(早稲田大学 理工学術院 教授)

脳は外界からの情報入力から中枢神経系を経て行動を発現させるまでの情報処理を驚くほどの速さで行っているが、外界の情報は膨大かつ曖昧であり、脳の能力も世界を正確に表現するには絶対的に不足しているように思われる。にもかかわらず...

知覚とベイズ:感覚知覚のモデリングと予測:四本 裕子(東京大学 大学院 総合文化研究科 教授)

音や光などの外部刺激は、耳や目などの感覚器官で神経活動に変換され、知覚経験となる。その際、我々が経験する知覚は、必ずしも外部刺激を正確に反映したものではなく、経験や知識の影響を受ける。講演では、感覚知覚情報処理に関する脳...