1. HOME
  2. 応用脳科学アカデミー

応用脳科学アカデミー

     

yamazakia

脳内表現のデコーディングによる行動の理解:田中 康裕(玉川大学 脳科学研究所 准教授)

私たちは日々、目的を持って行動している。いろいろな状況に応じて、どのように具体的な行動が生み出されるのか、その仕組みにはまだまだ分からないことが多い。しかし、行動が脳により生み出されている以上、脳内の神経活動の中には、個...

音楽療法と脳科学 ~ 認知症をめぐって ~:佐藤 正之(東京都立産業技術大学院大学 認知症・神経心理学講座 特任教授)

 音楽療法の効果については,従来の逸話的・主観的なものから,科学的・客観的なデータによる評価に移りつつある。脳神経疾患のなかで現時点で音楽療法の有効性が確認されているものとして,認知症の behavioral and p...

錯覚の効果と情報提示技術への応用:雨宮 智浩(東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター 准教授)

ヒトが外界から受ける感覚情報を処理するとき、刺激を感覚器官によって受容し、それらを総合的に意味づけし、経験や記憶に基づいて解釈をおこなう過程を経ます。五感情報ディスプレイはこうした感覚情報の流れを修飾し、編集するものであ...

計算論的精神医学入門:山下 祐一(国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部 室長)

現行の精神障害の診断分類は、患者自身の主観的報告と医師による行動観察に基づいており、生物学的知見・病因・病態生理に基づいた体系になっていない。また、近年の生物学的知見の蓄積によっても、診断、重症度評価、予後や治療反応性予...

味と匂いのクロスモーダルな情報に関する可視化と定量化:田中 充(九州大学大学院 農学研究院 食料化学工学講座 食品分析学分野 准教授)

ヒトは食品を咀嚼・嚥下する際に、口腔内に放出される呈味・香気成分を味覚・嗅覚(化学感覚)情報として検知するとともに、歯ごたえや舌触りといった食感を触覚・聴覚(物理感覚)情報として検知しており、見た目の視覚情報も加え、これ...

説明可能AI (XAI)、共進化AI (CAI)、そして職人芸的AI (CAI)へ ~深層学習の次の世代のAIと人との関わりあいについて~:長尾 智晴(横浜国立大学 大学院環境情報研究院 教授)

現在、機械学習の中心となっている深層学習(ディープラーニング)は、高精度であるものの説明性が極めて低く、処理の判断根拠や機序を人が理解することが困難であり、産業界への導入の妨げになっています。深層学習の説明性を高めること...

人工神経接続 ~ココロと身体をつなぐ~:西村 幸男(公益財団法人 東京都医学総合研究所 脳・神経科学研究分野 脳機能再建プロジェクト プロジェクトリーダー)

多くの人が意欲の高い時に競技スポーツなどの運動パフォーマンスで良い結果を残すことができた経験があるのではないだろうか。また、リハビリテーションの現場においても運動機能回復を促す上で患者の意欲を引き出すことが重要であること...

視覚学習における睡眠の役割:玉置 應子(理化学研究所 脳神経科学研究センター 認知睡眠学理研白眉研究チーム 理研白眉チームリーダー)

視覚学習とは、視覚的な経験をした後である特徴においてパフォーマンスの向上が比較的長く続くことを指す。視覚学習では訓練後の睡眠期間が重要な役割を果たすことが示唆されている。睡眠に伴う視覚学習の向上には、少なくとも2つの異な...

認知心理学から見た情報デザインと注意制御:河原 純一郎(北海道大学 大学院 文学研究院 心理学 講座 教授)

注意は適応的に行動し、身の回りのものごとを認識するために欠かせない機能ですが、多面性をもっており、いくつもの働きと特性があります。本講義では、まず注意の3つの主要な制御の仕方について解説します。「この位置に注目して、他は...

初期経験がつくる「こころ」と「脳」の発達および感受性期〜マルトリートメントによる脳への影響と回復へのアプローチ〜:友田 明美(福井大学子どものこころの発達研究センター 教授・センター長)

小児期の被虐待経験と「傷つく脳」との関連が明らかになった。こうした脳の傷は後遺症となり、将来にわたって影響を与える。心的外傷体験からくるPTSD、うつ病、自殺企図、解離など、その影響は計り知れない。しかし、子どもの脳は発...