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応用脳科学アカデミー

     

2021年度

なぜ脳科学をビジネスに活用するのか:萩原 一平(株式会社NTTデータ経営研究所 エグゼクティブ・オフィサー)

脳科学の分野では、人の社会的行動に伴う脳反応を理解する「社会脳」研究や、五感などの感覚器官から入力される情報を脳がどのように処理し、快・不快の情動反応を引き起こし、意思決定、そして行動に至るかを明らかにする「感性脳」研究...

データサイエンスにおけるELSI:岸本 充生(大阪大学データビリティフロンティア機構 ビッグデータ社会技術部門 教授)

最初に、パーソナルデータに焦点を当てて、データの取得から、学習済みモデルの作成、モデルの適用に至るプロセス、また取得データの二次利用を行うにあたってあらかじめ対処が必要となる倫理的・法的・社会的課題(ELSI)を検討しま...

認知・行動の無意識的側面と社会への応用:渡邊 克巳(早稲田大学 基幹理工学部 研究科表現工学科 表現工学専攻 教授)

脳は外界からの情報入力から中枢神経系を経て行動を発現させるまでの情報処理を驚くほどの速さで行っているが、外界の情報は膨大かつ曖昧であり、脳の能力も世界を正確に表現するには絶対的に不足しているように思われる。にもかかわらず...

脳科学の基礎知識(1):片岡 洋祐(国立研究開発法人理化学研究所生命機能科学研究センター 細胞機能評価研究チーム・チームリーダー)

「もの」と「情報」があふれる社会から、「幸福」・「快適」社会への転換が模索され始めています。そうした中、「こころ」と脳の関係など、脳科学への関心も高まっています。しかし、一般に、脳の機能を理解することは大変難しいと思われ...

人工知能と社会をめぐる課題にどう向き合うか:江間 有沙(東京大学 未来ビジョン研究センター 准教授 )

近年、人工知能(AI)サービスや製品の社会実装が拡大する一方で、AIの信頼性に係る問題が発生しています。これに関しては国連をはじめとする国際機関のほか、各国政府、産業団体などが緩やかに連携して原則づくりやその実装に向けた...

知覚と行動と学習をつなぐ自由エネルギー原理:吉田 正俊(北海道大学 人間知・脳・AI研究教育センター 特任准教授)

ベイズ的知覚観というものがあります。われわれ人間やその他の生き物は、たとえば網膜のようなセンサーに時々刻々と入力してくる観測データを元にして、それを生み出した外界の状態(たとえば太陽の高さ)という隠れ値を推定する、このよ...

感情の機能を理解し、健康行動に役立てる:関屋 裕希(東京大学大学院 医学系研究科 精神保健学分野 客員研究員)

私たちの行動は、論理的な判断に基づいているようでいて、実は感情の影響を大きく受けています。 例えば、仕事がうまくいかないとき、論理的に考えれば、「上司や同僚に助言を求める」行動がとれると良いのですが、「こんなことを聞いた...

両親の栄養が次世代の健康に与える影響とエピジェネティクス:大隅 典子(東北大学 副学長)

脳の中には1000億もの神経細胞と、さらにその数倍の数のグリア細胞が存在し、神経機能を営んでいます。このような脳の細胞は「神経幹細胞」というタネの細胞から作られ、大部分は胎児期に生まれますが、例えば海馬の中などでは生涯に...