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応用脳科学アカデミー

     

アドバンス2025年度

学習理論から迫る脳の意思決定と情動:吉本 潤一郎(藤田医科大学 医学部 教授)

過去の経験に基づき、将来を予測し、意思決定に役立てる能力を「学習」といいます。我々人間の脳は、意識することなく簡単に実現してしまっている学習ですが、どのような仕組みでそれが実現されているのでしょうか?本講義では、機械学習...

脳波を利用した心的状態の推定:井原 綾(国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳機能解析研究室 主任研究員)

 同じ情報でも、人によって受け取り方に違いが生じます。ある人にとっては理解しやすい情報が、他の人には難しいものであることもありますし、ある状況が快適な人もいれば、ストレスに感じる人もいます。さらに、個人のその時々の状態に...

揺らぎを活かす脳の計算学習理論:寺前 順之介(京都大学 大学院情報学研究科 先端数理科学コース 非線形物理学講座 准教授)

脳は約千億のニューロンがそれぞれ数千のシナプスを介して互いに結合し合う巨大なネットワークである。興味深いことに脳内では、ニューロンの活動とシナプスの変化との両方がほぼランダムに自発的に動作することが分かっており、このニュ...

株式市場の非合理性をデータとAIで考える:岡田 克彦(関西学院大学ビジネススクール 教授)

本講演では、伝統的ファイナンス理論が前提とする合理的な株価評価と、現実に市場で観測される非合理的な価格形成との間に存在する乖離に焦点を当てます。GameStop株の騒動に代表される群衆行動や、インターネットバブル期におけ...

AIによる自動作曲ソフトを用いた疑似作曲体験が高齢者の認知機能へ与える影響 ~音会 ~:佐藤 正之(国立長寿医療研究センター もの忘れセンター 医師)

 近年、人工知能 (AI) の発展が著しい。適当な言葉を入力するだけで、ほぼ無限に画像を作成してくれる。一方、生活習慣病の管理に加え、運動不足や社会的孤立の解消により、認知症のリスクを減らせることが明らかになった。Liv...

嗅覚―健康―美:東原 和成(東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 教授)

人間にとって、匂いや香りを感じる嗅覚は、なくてもいい感覚の筆頭に上がりますが、料理をおいしく食べ、季節の移ろいなどを感じるために重要であり、実は、生活のQOLに無意識のうちに大きく影響してます。匂いを嗅ぐと、その人の心の...

脳の計算論概説:効率的符号化仮説からベイズ脳・自由エネルギー原理まで:島崎 秀昭(京都大学 大学院情報学研究科 准教授)

人間はどのように情報を処理し、意思決定を行うのでしょうか。本講義では、脳科学において中心的な理論である「効率的符号化仮説」「ベイズ脳仮説」「自由エネルギー原理・能動的推論」の三つを取り上げ、脳が環境に適応して情報をいかに...

脳の情報処理の階層構造とBMIへの応用:笹井 俊太朗(株式会社アラヤ 取締役CRO 兼 研究開発部 部長)

我々が創造性を発揮できる背景には、どのような認知・神経メカニズムが存在しているのでしょうか?我々の意識や意識下で起こる過程は、創造的なアイデアの生成にどのように貢献しているのでしょうか?これらの疑問へ迫るべく、本講演では...

認知処理と金融・投資行動:池田 新介(関西学院大学 教授)

何らかの判断や決定に迫られたとき、私たちはまず認知負荷の小さい直感によって無意識的に判断しています。判断や決定の合理性はその直感的な判断を自分自身でうまくモニターできるかにかかっています。そうした能力を自己モニタリング力...

脳から考えるブランドラブとブランド戦略:綿貫 真也(流通科学大学 商学部 教授)

ニューロマーケティングが広くビジネスの現場にも活用され始めてきていることは周知のことと存じます.広告,パッケージ・製品,価格,棚・店舗内行動など”マーケティング4P(マッカーシーの4P)”といわれる基本的で重要なマーケテ...