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応用脳科学アカデミー

     

2022年度

基本味覚に関連した脳活動情報の解読技術:近添 淳一(株式会社アラヤ 脳事業研究開発室チームリーダー)

味覚は生物にとって、生死に直結する重要な感覚です。例えば、甘味の知覚は高カロリーな物質を探りあてるため、苦味の知覚は毒性を持つ物質を探り当てるために発達してきました。自然界には、植物性アルカロイドをはじめ、様々な毒物が偏...

広視野呈示下におけるfMRI脳機能イメージング:和田 充史(情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳機能解析研究室 主任研究員)

人は様々な物に囲まれた複雑な環境の中でも,目に映る映像から瞬時に環境と自己の様子とその変化を把握できますが,その脳メカニズムの全容は未だ明らかではありません.本講義では,fMRI脳機能イメージングとVR映像技術を組み合わ...

先端技術とクリエイティビティ:河島 茂生(青山学院大学 准教授)

この講演では,まず創造性の定義や類型,段階などに関する代表的な議論を紹介しながら,生き物の特性や,ヒトとテクノロジーとの共変化について取り上げていきます。そのあと,AI等の先端技術と創造性との関係について概説します。人が...

乳幼児期におけるアタッチメントと非認知的な心の発達:遠藤 利彦(東京大学 大学院教育学研究科 教授)

個人が乳幼児期に経験する養育者との関係性、殊にアタッチメントが、その後の生涯に亘る脳を含めた心身発達にいかなる機序で、どれだけのどのような影響をもたらし得るかについて概説を行う。とりわけ、近年、幼児教育の分野でとみに注目...

健康経営から考えるワーキングシニアと健康経営の国際動向(ISO化):浅野 健一郎((一社)社会的健康戦略研究所 代表理事)

日本は、今総人口における年齢構成割合の急速な変化の真っ只中にいます。いわゆる超高齢化です。しかし、この変化も2040年以降は収束し、年齢別人口の構造は安定期に突入して、その後100年以上に亘り、年齢構造の変化のない時代が...

人工脳の構築へ向けた脳情報のモデル化:西田 知史(情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳情報工学研究室 主任研究員)

神経科学および知能情報学の最終的なゴールの一つは、人間の脳をすべてモデル化し、人工脳として再現することです。このゴールはまだ遠い未来の話のように感じるかもしれませんが、近年の脳計測技術や人工知能技術の発展により、現実的な...

脳とVR ~視知覚の「リアリティ」とは?「手掛かり、文脈」とは?~:番 浩志(NICT未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター 脳情報通信融合研究室 主任研究員)

ヒトは、左右眼に投影された2つの2次元の網膜像から3次元構造を再構築し、外界を立体的に知覚しています。この過程は全く意識に上らないため、ごく簡単なことのように思われています。しかし、現在の最高精度の計算機とアルゴリズムを...

脳計測の基礎:番 浩志(NICT 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター 脳情報通信融合研究室 主任研究員)

fMRIをはじめとする脳イメージング技術の発展によって、ヒトの内観を驚くほど詳細に調べることが可能となりつつあります。一方、脳イメージング技術には実験デザインや解析に種々の制約があり、その解釈には注意が必要です。本講義で...

ヒトの社会機能:定藤 規弘(大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所 システム脳科学研究領域 心理生理学研究部門 教授)

脳科学から褒めの効果を考える ヒトの社会は、血のつながらないヒトとヒトとの間の役割分担で成り立っています。ここで大切なのは、他人のためにみずから行動すること(向社会行動)です。この向社会行動が起こる理由のひとつとして、他...