
感覚情報統合とマグニチュード知覚:四本 裕子(東京大学 総合文化研究科 教授)
脳には視覚・聴覚などの感覚知覚に特化した領域が存在する。一方で、時間の知覚は複数の感覚入力が関与する複合的な知覚であり、その単位もミリ秒から年までと幅広い。そのため、時間知覚には複数の脳領域からなるネットワークが関与し、...
応用脳科学アカデミー
脳には視覚・聴覚などの感覚知覚に特化した領域が存在する。一方で、時間の知覚は複数の感覚入力が関与する複合的な知覚であり、その単位もミリ秒から年までと幅広い。そのため、時間知覚には複数の脳領域からなるネットワークが関与し、...
小児期の被虐待経験と「傷つく脳」との関連が明らかになった。こうした脳の傷は後遺症となり、将来にわたって影響を与える。心的外傷体験からくるPTSD、うつ病、自殺企図、解離など、その影響は計り知れない。しかし、子どもの脳は発...
キレイな花を見て「癒された」と感じたことはありますか?ストレス社会といわれる現在では、多くのヒトが癒しを求めているのかもしれません。では、この「癒された」という感覚の背後にはどのようなメカニズムがあるのでしょうか?本講義...
今日の人工知能は、パターン認識やゲームなど特定の課題では人間を超える性能を実現していますが、総合的に見ると人間や脳には遠く及ばない面がいくつもあります。特徴的なのは、1) 約20ワットと言われる低エネルギー消費で高度な知...
わたしたちの毎日を豊かに彩る感性と芸術。一見、脳科学とは遠くはなれた領域に思えますが、知覚の探求と精神のはたらきにかかわろうと試みている点では、脳科学とおなじ目的を共有し、深い関係性があると言えます。神経美学とは、認知神...
偏ったものの見方や思い込みなどの「認知バイアス(認知の歪み・錯覚)」は、これまで、認知科学、社会心理学、行動経済学において研究が続けられてきました。認知バイアスは、外界の刺激などに対して脳内で独自に創造された「主観的経験...
近年、情動や記憶の神経基盤を理解しようとする試みは急増しており、心理学的側面や神経科学的側面に着目した研究から、多くの事実が明らかにされています。情動や記憶のメカニズムを考える際には、脳や心の働きに注目するだけでは不十分...
本講義では、脳の情報処理のメカニズムをわかりやすく解説すると同時に、記憶がアップデートされて新しい意味を持つ情報を脳に蓄える仕組みについてお話しします。また講義の後半では、「潜在意識下の脳の活動とその機能に関する最新の研...
過去の経験に基づき、将来を予測し、意思決定に役立てる能力を「学習」といいます。我々人間の脳は、意識することなく簡単に実現してしまっている学習ですが、どのような仕組みでそれが実現されているのでしょうか?本講義では、機械学習...
マインドフルネスとは、「脳の特定の状態」 (normal brain function) を意図的に作り出していくための養生法(瞑想法、芸道、武道など)であり、その実践を繰り返すことで、「一過性の機能変化」が「持続的な構...