
初期経験がつくる「こころ」と「脳」の発達および感受性期〜マルトリートメントによる脳への影響と回復へのアプローチ〜:友田 明美(福井大学子どものこころの発達研究センター 教授・センター長)
小児期の被虐待経験と「傷つく脳」との関連が明らかになった。こうした脳の傷は後遺症となり、将来にわたって影響を与える。心的外傷体験からくるPTSD、うつ病、自殺企図、解離など、その影響は計り知れない。しかし、子どもの脳は発...
応用脳科学アカデミー
小児期の被虐待経験と「傷つく脳」との関連が明らかになった。こうした脳の傷は後遺症となり、将来にわたって影響を与える。心的外傷体験からくるPTSD、うつ病、自殺企図、解離など、その影響は計り知れない。しかし、子どもの脳は発...
キレイな花を見て「癒された」と感じたことはありますか?ストレス社会といわれる現在では、多くのヒトが癒しを求めているのかもしれません。では、この「癒された」という感覚の背後にはどのようなメカニズムがあるのでしょうか?本講義...
心理学では、心の内容(主観世界)を数値化することが、長年取り組まれて来た。実際にいくつかは成功と言える例がある。一方で、世間一般には不十分な形での心理アンケートのようなものがはびこり、それが心理学のイメージを低いものにし...
人間にとって、においや香りを感じる嗅覚は、料理をおいしく食べ、季節の移ろいなどを感じるために重要であり、生活のQOLに大きく影響します。においの感覚は、嗅覚受容体遺伝子といった先天的なもの、経験や学習など記憶によるもの、...
人間の脳では数百億個のニューロンがお互いに結びついて複雑なネットワーク(神経回路)を構築しています。ニューロンとニューロンの間はシナプスと呼ばれる電子顕微鏡でしかみえない隙間があいており、そこを神経伝達物質と呼ばれる化学...
近年、人工知能(AI)サービスや製品の社会実装が拡大する一方で、AIの信頼性に係る問題が発生しています。これに関しては国連をはじめとする国際機関のほか、各国政府、産業団体などが緩やかに連携して原則づくりやその実装に向けた...
うつ病、という言葉は広く知られていますが、「うつ病とは何か?」と議論し始めると、専門家の間でも議論が起きるかも知れません。本当は心理的反応として捉えるべきケースでも、症状の表面だけでうつ病と診断されてしまう可能性もありま...
今日の人工知能は、パターン認識やゲームなど特定の課題では人間を超える性能を実現していますが、総合的に見ると人間や脳には遠く及ばない面がいくつもあります。特徴的なのは、1) 約20ワットと言われる低エネルギー消費で高度な知...
脳を構成する神経細胞は、どのように生物の優れた知能を実現しているのでしょうか?例えば、壁の近くにリンゴがあるとき、私たちはリンゴが壁の形に欠けているとは考えず、リンゴの一部が壁に隠れていると考えます。こうした経験に基づく...
脳の中には1000億もの神経細胞と、さらにその数倍の数のグリア細胞が存在し、神経機能を営んでいます。このような脳の細胞は「神経幹細胞」というタネの細胞から作られ、大部分は胎児期に生まれますが、例えば海馬の中などでは生涯に...